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企画のきっかけ研究所 企画の型③「掲載場所」

企画のきっかけ アイデアの引き出し

SNSアカウントでクリエイティブ事例や広告事例を紹介している「企画のきっかけアイデアの引き出し(@creative_i_p)」です。本連載も、早くも3回目となりました。
今回も早速、事例ともに企画の型を解説・紹介していきます。企画やクリエイティブを生業にするみなさんにとって、アイデアのきっかけになれば嬉しいです。

 

今回のテーマは 「掲載場所」
広告はコピーやグラフィックデザインなど「クリエイティブで戦うこと」が基本戦術だと思うかもしれません。では、アイデアを生業にするプランナーは広告施策のどこで戦えばいいのか。その腕の見せ所として最もわかりやすいのが「どこに掲出すれば企画を強くできるか」を考えることです。掲載場所に企画性を持たせることで、クリエイティブを何倍も底上げする効果を生み出すことができます。

 

 

アイデアのある掲載場所は企画になる

一般的に、広告の掲載面はどのように決めるのでしょうか。「広告=広くリーチさせるもの」という前提で考えると、もちろん多くの方は「ターゲットにたくさん届く(多くの人に見てもらえる)」ことを最優先に考えるでしょう。しかし、多くのリーチが見込める掲載場所ほど、需要があるので高価になるのも当然です。

 

「お金を出せばいい場所を確保できる」は世の常ですが、予算という制約の中、アイデアでそれを突破できるのが企画仕事のいいところ。前提を疑い、新しい表現のルールを生み出していけることこそ、企画の面白さのひとつかもしれません。

 

熱量が少し高くなりましたが、「掲載場所から考える企画」とはつまりどういうことでしょうか。

「掲載場所」の企画を考える際、大きく分けて2つの考え方があります。

 

  • ①必然性のある場所とクリエイティブを関連付ける
  • ②新たな広告面を見つける・作る

 

広告には、広告掲載ができる決められた枠が存在します。なぜ枠があるのかというと、「広告であること」を生活者に勘違いさせずに届けるためです。
わかりやすいところで言うと、新聞は記事と広告が明確に分けられています。記事のように見える広告には、記事と勘違いされないように<これは広告です>としっかり明記されます。これは、社会に影響を与える存在であるメディアが恣意的に生活者を情報操作しないためのルールです。
広告は、まずこの決められたルールの中で掲載されなければなりません。

 

しかし、裏を返すと広告と分かる内容であれば、それをどこに掲出しても問題がないとも言えます。つまりはじめから「これは広告だよ」という主張をすれば、企画者がその面を新たに広告枠として設定、拡張することも可能なわけです。

「新しい掲載場所を見つける」ことは、「初めての○○に広告を掲出」というニュースになるので、それ自体が企画になります。

 

前提が長くなりましたが、決められた枠の中で戦う①と、決められた前提条件を疑う②、それぞれの考え方について事例を交えて解説します。

 

 

①必然性のある場所とクリエイティブを関連付ける

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