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コピーライター分類してみた 〜①能力バトル漫画に学ぶ個性戦略〜
井手康喬
自分の個性がわかるって、ワクワクする
サムネイルを見てピンと来た人。
そうです。少年漫画を愛読される方ならすぐにおわかりだと思いますが、いわゆる能力バトル系のマンガによくありますよね、こんな感じの「能力の分類図」。物語がある程度進んできた段階で、作品世界のルール理解をより深めるときにこういう図が出てきたりします。
これが出てくるたび、僕はなんかちょっとワクワクしてしまいます。
それは、この図が自分の好きなそのキャラクターの「個性」をはっきりさせてくれるから。
自分にもし特殊能力があったら、自分はどこに分類されるんだろう、という妄想もします。シンプルに攻撃力が上がる強化系が主人公ぽくていいな。でもなにかモノを自由に動かせる操作系も個性的でいいかも。ちょっと謎めいた特質系も人と違っていい。なんて妄想するのが楽しい。それに、自分の属性を言い当ててもらったほうが、その属性に集中して修行できるし、周囲とのチームワークの中で相性を考えて動けそう。なにより、「自分は○○系」と自信を持って迷わず生きていけそうな気がする。
「個性がわかる」って、自分にしろ、他人にしろ、うれしいものなんですね。
そんな楽しい妄想を、コピーライターでやってみたらどうなるか。という実験的な思考がこのコラムの思い立ちでした。
コピーライターもいろいろいる時代
僕は博報堂ケトルという会社に所属しているコピーライター/クリエイティブディレクターです。井手康喬と申します。そもそも、今回このコラムのお話をいただいて、「コピーライターに向けての何か」を書こうと思ったときに、
(いやコピーライターって、今、色んなタイプがいるからなあ。)
と思ったんですね。もう少しだけマーケティング的に言い直すと、
「コピーライターの仕事に求められる役割が細分化して、1つの職能の定義で括れなくなってきている」
と言えると思います。
同じコピーライターという肩書だけど、それぞれの人が、自分の得意分野を持ち、自分がやりたい仕事を認識し、適材適所で活躍できる時代。僕は、なんでもありな現在の広告業界においては、いまこそコピーライターは1つの型にこだわらず色んなタイプに分岐して、それぞれ狭く深化することで、職業としての汎用性を広げつつ専門性を深めたらいいのにと思っています。
だったらここらでひとつ、その類型のようなものを一度まとめてみるのも面白いかな、とも思いました。正しいかどうかわかりません。これはあくまで僕個人の、2023年時点での経験と考察に基づく仮説です。
ですが、誰かのお役に立つものにはしたいと思っています。自分の個性がわからなくなって立ち止まっている人や、これからどんなコピーライターになりたいのかが見えず不安に感じている若手のみなさんの、少しでも参考になるといいなと思います。
6つの類型とその説明
さて、前段が長くなりました。
サムネイルであえてチラ見せしましたが、コピーライターを6つのタイプに分けてみました。
それぞれにかんたんな説明をつけるとこうです。
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