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世界の広告を、勝手に因数分解してみた。Vol.6
世瀬健二郎
お久しぶりです。世瀬健二郎です。
世界のアイデアをひたすら収集するTwitterアカウント
「IDEAFUL(@ideafuls)」の中の人をやっていて、
本業は中国・上海で広告クリエイティブをしています。
独断と偏見を持って広告事例を因数分解していくという当コラム。
(全て裏どりをしているわけではないので、その点ご了承くださいね)
それでは今回も始めていきましょう!
今回は、映画やサブスクリプションなどの番組を宣伝する、
いわゆる“コンテンツもの”の広告を取り上げようと思います。
広告クリエーティブの世界では、
原作者の許諾ハードルの高さや使用可能な素材が限定的なこともあり、
「コンテンツ広告は、原作や権利ががんじがらめでおもしろくない」と
考えている(orいた)人も少なくないと思います。
かくいう僕も、まぁどちらかというとそのタイプでした。
しかし、最近では目を見張るようなコンテンツ広告事例が頻発していて、
アイデアがあればどんなハードルも乗り越えられるのだなと
勇気をもらえる仕事も多いです。では、早速見ていきましょう。
広告の中の高級品がルパンに盗まれた!?
IDEA1: 「Lupin steals luxury brands」
NETFLIX
昨今のコンテンツ広告の中でも圧倒的な存在感を見せているのが
サブスク界の雄、NetfliXでしょう。
『Lupin シリーズ3』の告知広告として掲出されたOOHは、
世界中のメディアに取り上げられ話題になっています。
僕もX(旧Twitter)にて紹介したのですが、多くの反響を得ました。
こちらの広告のアイデア、もはや説明不要ですよね。
広告の中のジュエリーや時計が盗まれていて、
それはもちろんルパンの仕業ということなのですが、その説明をすることなく、
番組のタイトルと公開日をコピーとしてそっと添えているだけ。
ルパンの手口同様に、非常に鮮やかな仕上がりになっています。
果たして、この仕事はどうやって生まれたのでしょうか?
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