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世界の広告を、勝手に因数分解してみた。Vol.1
世瀬健二郎
こんにちは。世界のアイデアをひたすら収集するTwitterアカウント「IDEAFUL(@ideafuls)」の中の人こと、世瀬健二郎です。本業は上海で広告クリエイティブをしています。
このコラムではタイトル通り、世界の広告を因数分解していこうと。とにかくSNS上でザワついた面白い広告を新旧問わずランダムにピックアップし、何が面白かったんだろう?とひたすら考えたり妄想したりしながら、心を動かすアイデアのメカニズムを一人のプランナーの視点から炙り出していけたらと思っています。少々マニアックなところもあるかと思いますが、ぜひ気楽にお付き合いいただけたら嬉しいです。
見て3秒後に驚く、”種明かし”型広告
IDEA1: THE BIGGER CLASH / HYUNDAI
出典:The One Club
こちらの4枚の画像は、オートメーカーHyundaiのポスター広告シリーズです。二酸化炭素の排出量を減らしてプラスマイナスゼロを目指す、カーボンニュートラルな企業になることを宣言することを目的に制作されました。一見すべて普通の事故写真のように見えますが、実は全て自然災害によるもの。交通事故のみならず気候変動とも戦う同社の姿勢を巧みに表現しています。
ずばりこのアイデアの味噌は、「一見見たら●●、だけど実は■■」というサプライズを生み出す構造でしょう。これが普通の事故写真だったら、きっと何も印象に残らなかったはずです。「交通事故に見せかけて、実は自然災害である」という事実がわかった瞬間に小さな驚きが生まれ、記憶に深く刻まれる仕組みです。
では、どのようにしてこのアイデアが生まれたかを逆算していきましょう。
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