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クリエイティブの可能性を広げる、PR視点の「3つの変数」

根本陽平

はじめまして、株式会社芽の根本陽平と申します。

 

普段は企業や団体のPR活動の支援や、組織の中にPRのノウハウを実装して課題解決をする仕事をしています。

 

コピーライター向けオンライン広告講座「ADBOX」ということでPR畑の人間である私は異物かもしれませんが、折角、この連載の機会をいただきましたので勇気を出して筆をとろうと思います。学びを深めたいクリエイティブな方々がたくさんいるこの場所で、プロのみなさんに何を届けるべきかを考えました。

 

私がお話したいテーマは「PRの技術は、ブランドをレバレッジする」ということです。

 

レバレッジとは、主に金融業界で耳にしているかもしれませんが、「てこ」を意味し、小さな力で大きなものを動かす原理を指します。

 

自分の担当しているブランドが、社会を動かしていけるポテンシャルを持っている場合、その力はPRによって引き出せるかもしません。

 

 

また、最近現場で様々な声を聞きます。その中でも頻出する課題感や違和感についてもふれていきたいと思います。

 

例えばこのようなこと。皆さんは、こんなふうに感じる瞬間はありますか?

 

普段、業界人の会話の中で登場する「言葉」への違和感です。例えば、

 

     「顧客を刈り取る」「ターゲットを狙い撃つ」「ネタを仕込む」……。という言葉。

 

私自身、無意識のうちに使ってしまっていたかもしれない言葉ですが、ふと冷静になると違和感を覚えるようになりました。「なんだこの違和感は?」と考えてみると、「相手が知ったら不快に感じたり嫌悪感を抱く」可能性のある言葉だからだと思いました。多くの人は「刈り取られたくはないし、狙い撃たれたくはない」ということです。

 

生活者を「ターゲット」という名の「的」や、碁盤の目の上の「駒」のように捉えていないか。その無意識の姿勢が、生活者との距離を生んでしまっているのではないか、と。

 

今あらためて、「社会との向き合い方」が必要なのだと感じています。
それは、世に出ていく広告物やブランドの姿勢だけでなく、つくり手の振る舞いですらもさらされる時代だからです。

 

PR(Public Relations)とは、直訳すれば「社会とのよい関係づくり」であり、一方的に「伝える」のではなく、相手や社会と「合意」を形成していくプロセスを指します。

 

広告という強力な武器を持つ皆さんだからこそ、そこに「社会とよい関係を築く」というPRの視点が加われば、クリエイティブはもっと遠くへ届き、もっと愛されるものになるはずです。

 

 

今回は、私がPRのプロジェクトに関わる中で大切にしている、「3つの変数」についてお話しします。

 

 

これはPRパーソンに限らず、コピーライターであれ、CMプランナーであれ、すべてのクリエイターが向き合うプロジェクトを点検し、より強固にするためのヒントになるはずです。

 

 

 

仕事の成功を左右する「3つの変数」

 

Fact(事実) x Thought(思想) x Heart(熱量)

 

 

これまで様々なプロジェクトに携わりましたが、その蓄積を振り返ってみると、この3つの要素の掛け合わせで、そのプロジェクトがどこまで遠くに届くかが決まっているなと感じています。

 

 

重要なのは、これが足し算ではなく「掛け算」であるという点です。

 

どれか一つでも「ゼロ」であれば、答えはゼロになってしまう。逆に、それぞれの数値が高まれば、レバレッジが効いて想像以上の成果を生み出すことができます。

 

それぞれの変数が何を意味するのか、解説していきましょう。

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